静之窟
日本海といえば荒波に打たれる岩壁を想像しますが、海辺の岩窟といえば佐太大神がお生まれになったという加賀の潜戸Link の神話など、古代人は神々や黄泉の国を想像したのではないでしょうか。
自宅近くにある静之窟(しずがいわや)ですが、万葉集巻二では大己貴命(おおなむちのみこと)※1と少名彦命(すくなひこのみこと)が国造りの策を練った窟とされており、大田市指定天然記念物に指定されています。
※1 大己貴命 スサノウに認められ、後に大国主命となる。
大昔はこの窟に2神を祭っていましたが、1674年の大洪水で地盤が崩壊したので山頂に遷しました。これが、現在の静間神社です。
大己貴命と少名彦命が出合った場所は、古事記では美保関、日本書紀では稲佐の浜と色々な説があります。
しかし、子供の頃に海水浴などでよく遊んでいた場所から日本の国造りが始まったと思うと、荘厳な雰囲気の場所に思えてきます。