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WOODS OF SHIMANE
果実採集のために植栽されることが多く、全国に分布しています。「桃栗三年柿八年」ということわざがありますが、何事も時期が来ないと実を結ばないという例えです。用途としては、家具材、器具材、建築用の土台、土木材、枕木、坑木など。
クリの名前からは食用になるクリの実のみを想像されるかもしれませんが、木材としての評価も忘れてはなりません。現在、クリの多く生育している地方では、柱の多くがクリで出来ている建物を見ることができ、建築材料としての優秀性を示す良い例といえます。水湿に良く耐え、保存性は極めて高いのが特徴です。材は重硬で弾力に富んでいますが、加工はやや困難で、釘打ちなどで割れやすいため注意が必要です。年輪の境界に大きな道管が帯状に配列し、環状になっているので、年輪がはっきりとしています。クリの道管は日本の広葉樹の中では最も大きい部類に入り、このため、肌目の粗い木材となっています。
辺材(しらた)はやや褐色を帯びた灰白色で、心材(あかみ)は褐色、両者の差がはっきりとしています。心材の保存性は極めて高く、日本産材中では最高といえるでしょう。したがってよく水湿に耐えます。重硬で強く、しかも保存性が高いことから、建築に用いると非常に丈夫なものができることになります。
建築用材としては、その特徴から主に土台や階段材、カウンターなどに使用されます。
名称
クリ(栗)
学術名
Castanea crenata Sieb.et.Zucc(クレナタ)
英語名
Japanese chestnut
類
ブナ科の落葉高木。
分布
北海道から本州、四国、九州に分布する落葉樹です。
大きさ
栗は果樹の中でも最も大きくなる樹木で、標高20メートル近くになります。
花期
6~7月頃、葉の付け根から10~15センチの穂を伸ばして、独特の臭いのする淡黄色の小さな花をびっしりとつけます。この穂は雄花で、雌花は穂の付け根付近に小さなかたまりとなって1個ずつつきます。
環境
冷温帯下部から温暖帯にかけて広く生育しています。
名前の由来
落ちた実が石のようであることから、小石を意味する古語「くり」からこの名になったという説があります。
特徴
葉はクヌギによく似ていますが、鋸葉の先まで緑色なのがクリで、クヌギは鋸葉の先に葉緑体がありません。秋に実るクリの実は食用として馴染みが深いです。実の収穫は9月頃ですが、海にいるウニのような外観のイガができて、木から落ちてきます。このイガの中に、クリの実が入っているわけです。
湿った状態でも腐りにくいことから、水車小屋の水がかかる場所や、土木材、枕木、坑木、土台などの腐りやすい場所に使用されてきました。
古くから、寺社の境内や参道にも植えられ、御神木として崇められているものも多くあります。その独特の美しい木目は建築用材や家具調度品としても広く重用されています。そのほか、庭木、街路樹、盆栽などにも利用されています。
東根の大ケヤキ(山形県東根市東根、東根小学校内)は国の特別天然記念物に指定されており、こちらは文字通り日本一のケヤキですが、樹齢は1000年以上といわれ、樹高は26メートル、幹の周囲は15.7メートルあります。
また、大國魂(おおくにだま)神社(東京都府中市)の参道に沿って南北560メートル続いているケヤキ並木も、国の天然記念物に指定されており、日本でも最も重要なケヤキ並木といえるでしょう。ケヤキ並木の起源は1062年ごろで、平安時代に奥州安倍一族の乱を鎮圧するため、源頼義・義家父子が大國魂神社に戦勝祈願をし、平定することができたことによりケヤキの苗を1000本奉納したといわれています。
ケヤキはこうした巨木や街路樹が多いことなどから、多くの自治体でシンボルの木とされています。
通直な大径材が得やすく、環孔材です。辺材(しらた)は淡黄褐色、心材(あかみ)は黄褐色で、その境界がはっきりしています。肌目は粗く、強靭で狂いが少なく加工性が比較的良いのが特徴です。また、弾力性や耐朽性に富み、化粧的にも高い評価を得ています。樹脂成分が多く、それにより塗装障害を起こしやすいので注意が必要です。建築用材としての用途は、大黒柱、梁、かまち、造作、床板等が主です。
名称
ケヤキ(欅)
学術名
Zelkowa serrata(thunb.) makino
英語名
Japanese Zelkava, Sawleaf Zelkova,Keaki
類
ニレ科ケヤキ属の落葉高木で、双子葉植物離弁花。雌雄同株。
分布
本州、四国、九州に分布し、関東ローム層が成育に適しているらしく、特に関東平野に多く、街路樹や公園木として広く植栽されており、武蔵野の象徴ともなっています。
大きさ
樹高は20~25メートルにもなる高木です。
花期
4~5月に黄緑色の小さくて目立たない花が咲きます。
環境
日当たりを好み、渓谷沿いや水分条件の良い平野地などに良く見られます。平地の林、丘陵地の森や林の中、山の森や林の中などにも生育し、公園や庭、街路樹にも植栽されています。
名前の由来
古くはツキ(槻)とも呼ばれていましたが、ケヤキの語源は、「けやけき(際立った木)」といわれています。
特徴
樹皮は灰褐色で、若木では横しわが入り老木ではしばしばその一部分がうろこ状に剥げ落ちます。箒状に枝を広げて聳え立つ姿は独特で、敷を通じて目を楽しませてくれます。
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