竹下木材

ABOUT JIMATSU

松について

松について

マツ科の針葉樹。特にアカマツ・クロマツ・ゴヨウマツ・ハイマツなどマツ科の植物をさします。トドマツ(モミ属)、エゾマツ(ハリモミ属)、カラマツ(カラマツ属)は属が異なるので、通常は松の仲間に入れません。ハイマツなどを除き、多くは高木となります。雌雄同株で葉は針状で二本・三本・五本の束生。球果は「マツカサ(松ぼっくり)」と呼ばれます。マツは北半球全体に分布しており、現在把握されている総品種数は約93種にも上るとされています。その中でも建築用材として特に適しているのが、アカマツ・クロマツなどの日本のマツなのです。
マツ(松)という名前の由来ですが、日本では古くから神聖な木として考えられていたようで、神がマツの木に天から降りることを、待つ(マツ)という説と、松の葉が二股に分かれている様子から、股(マタ)が転訛(てんか)して、マツ(松)という名がついたという説もあります。

日本では神の寄る神聖な木としてだけではなく、節操や長寿を象徴する木として尊ばれており、門松の風習や松竹梅の筆頭としてもその尊厳を表しています。
マツの用途としては公園樹、庭園樹、街路樹、社寺林、砂防、防風林、盆栽等で、材は建築材(梁、梁丸太、桁、内法、縁甲板、床板など)、建具材、橋梁、杭、木造船、木箱、経木等があり、幅広く利用されています。
国立公園三瓶山(島根県大田市三瓶町)の西ノ原に道路を挟んで一対の松の老木があります。これは江戸時代の始め頃、一里塚として大森・石見銀山の代官が植えたもので、樹齢約400年といわれています。冬には雪の閉ざされる三瓶で、高さ20メートル、外周8メートルの大木が、往来する人々の道標となったので、「定めの松」と呼ばれています。

地松とは

地松とは、内地松とも呼ばれる国産のマツのことを言います。地松は古くから重さを柱にきかせ構造材全体を安定させる役割を担ってきました。強度に優れ、耐久性や香りの良さからも文化財となるような建築物の用材として、多く用いられています。特に社寺仏閣など強度を重視するような建造物には地松を指定することも少なくありません。米松(ダグラスファー)はこの地松に比べると強度はやや弱く、直材に近いものが多いため、曲がり材が必要なときには地松が使われるのです。
また、2007年に世界遺産に登録された石見銀山で注目の的となっている大森町の町並みには、旧熊谷家住宅があります。この熊谷家のように伝統的な旧家を見ると、この地松が使われているのが多く見受けられます。一般住宅でも、構造材にこだわるお客様は、地松を使った家に住みたいとおっしゃる方もいらっしゃいます。マツの英語名はpine(パイン)ですが、パイン材というと、国産のマツでも米国産のマツでもヨーロッパ産のマツでも良いことになりますが、業界一般ではパイン材というのは欧州赤松と呼ばれる北欧産のマツのことを言います。
国産のマツの場合、日本住宅の梁などに使われるアカマツ・クロマツが地松と呼ばれるわけですが、これはアメリカ産の「ベイマツ(米松)」と区別するために慣習化したものと思われます。また、日本でたくさん植林されているカラマツはパインと呼ばれずにそのままカラマツと呼ばれています。なお、輸入材の多くは2×4(ツーバイフォー)建築の構造材でSPFというカナダ産の材種です。

国産の松、その強さ、粘り、香りに気品あり

アカマツの建築材としての特徴

硬くて丈夫で艶が良いので、階段材・地板・床材など強さを求めるなら、真っ先に浮かぶのがマツでしょう。天然の地松が中心となるため、次第に希少性が出ています。中国地方はこのマツの自然林が全国でも豊かな地域なのです。気候風土や土壌に恵まれてマツ独自の強く硬く色艶の良い特色が色濃く出ています。構造材・階段材・敷居などに用いられる素材としてはこれに優るものはないでしょう。
黄白色の部分、いわゆる辺材(しらた)の割合が大きく、心材(あかみ)は淡褐色ないし黄褐色で樹脂(ヤニ)が多いです。ねばねばしたボンドのようなマツヤニ(松脂)が通っている部分ですが乾燥が不十分だとこれが表に出て塗装ムラのように垂れてくることがあります。このマツヤニ(松脂)は採取して、塗料や溶剤などに使用します。他に大きな生節(いきぶし)もよくあり、節というと落ちるから駄目と思われがちですが生節はまわりとしっかりくっついているので直ぐに落ちることはありません。

名称

アカマツ(赤松)

学術名

Pinus densiflora Siebold Zuccarini
(ピヌス デンシフローラ)

英語名

Japanese Red Pine,Red Pine

植物 裸子植物 雌雄同株の常緑高木 マツ科
同属に、クロマツ(黒松)・ヒメコマツ(五葉松)がある。

別名

マツ(雌松)、オンナマツ(女松)

分布

北海道から九州屋久島までの日本全域に見られ、国産針葉樹の中では分布する範囲が最も広い。

大きさ

30~35メートル、直径は1.5~2メートルにもなります。

花期

4~5月に雄花、雌花をつけ、果実は球果・木質で硬く、淡黄褐色の卵状円錐形。2年目の秋から成熟して種子を残します。秋の晴天時にマツカサ(松ぼっくり)の鱗片が開き、種子が散布されます。種子は光発芽の特性があり、光が当たる場所で発芽しやすい。

環境

丘陵地の森や林の中、平地の道ばたや広場、山の森や林の中、公園や庭。

名前の由来

アカマツ(赤松)は、樹皮が明るい茶褐色で、赤みを帯びていることからこの名がついたようです。また、アカマツはその葉が繊細な感じがしますのでクロマツと比較してメマツ(雌松)と呼ばれているようです。

特徴

痩せ地や湿地、乾燥地などの悪条件に耐えるほど強いことから、尾根や堤防などに植えられることが多いようです。ただし、塩に弱いので潮風の強い浜にはクロマツが植えられています。アカマツは日本の代表的な二葉松のひとつであり、老木には亀甲状の割れ目が入ります。
秋の味覚として知られるマツタケ(松茸)が取れるのはこのアカマツ林です。古来、中国では「仙人が松葉を常食していた」と伝えられていて、山伏は松葉を食べて険しい山岳を旅したとされ、中国の漢方古書では、「毛髪を生じ、五臓を安んじ、中(胃)を守り、天然を延べる(長寿のこと)」「強壮になり、歯を固め、耳目をよくす」という記述もあるようです。マツ枯れ病(マツクイムシ被害)が猛威を振るい、近年は希少価値が増してきました。
アカマツは、隣地が山火事や伐採、溶岩流などによって裸山になったときでも、最も始めに根を下ろすほど逞しい生命力を持っています。山口県の森林面積のおよそ三分の一はアカマツだといいますがどんなに痩せた土地でもよく育つこの木を、山口県民は「根性の木」として県木に選んだといわれます。

クロマツの建築材としての特徴

クロマツの化粧材、床の間材としての色艶、迫力はすばらしいものがあります。島根県の県木であることでも有名ですが、民家でも横架材から破風板、裏板、造作材などのほとんどをマツでしていました。建築用材としての特徴としては、スギやヒノキに比べて油分が多く粘り強いことです。内装材としても年月を重ねるごとに徐々に赤みを帯びてきて良い色艶になります。
近年、その多くを松枯れ病(マツクイムシ被害)にやられ島根のクロマツも希少材となってしまいました 。

クロマツ(黒松)

出雲平野の築地松(ついじまつ)

築地松は、季節風から家を守ったり寒さから人を守ったりするために作られたもので、夏は涼しく冬は暖かくしてくれます。この築地松の始まりは近世の中ごろ、この地方の豪農が河川の洪水から屋敷を守るために敷地の周囲に築地(盛り土)をして、それを固めるために、水に強い樹木を植えたことが始まりだとされています。松を植えて築地松の大きさになるまで普通の家だと約15年、大きい家だと50年から100年くらいかかるのだそうです。普通の松で高さが約8メートルくらいですが、築地松だと11メートルから13メートルが普通なのだそうです。
築地松は、必ずしも家の四方を取り囲んでいるわけではなく、季節風の関係上、西側と北側に植えてあるようです。近年、その多くをマツ枯れ病(マツクイムシ被害)にやられ、築地松のある家もずいぶん少なくなってきました。

名称

クロマツ(黒松)

学術名

Pinus thunbergii Parlatore
(ピヌス ツンベルギー)

英語名

Japanese Black Pine,Black Pine

植物 裸子植物 雌雄同株の常緑高木 マツ科
同属に、アカマツ(赤松)・ヒメコマツ(五葉松)がある。

別名

オマツ(雄松)、オトコマツ(男松)

分布

本州、四国、九州、沖縄に分布しており、有名なものでは熊本県の茂道松、宮崎県のムカサマツ(穆佐松)などがあり、その他には千葉、島根、静岡の材も有名です。

大きさ

15~35メートル。

花期

4~5月。花や実の形はアカマツとほとんど変わりません。実は長さ5センチ内外で、傘が開いて種子がこぼれます。

環境

潮風や乾燥に強く、温暖な海岸で多く見られ、防風林にも良く利用されています。他に神社や庭にもよく植えられ、樹幹からは樹脂もとることができます。

名前の由来

樹皮が灰黒色で、葉もアカマツと比べると緑が濃く硬いので、クロマツと呼ばれるようです。

特徴

常緑の大高木。日本の代表的樹種で、海岸部に自生し、内陸では非常に少なくなっています。潮風や公害に強く強健で痩せ地や湿地にも耐えますが、アカマツと同じく松枯れ病(マツクイムシ被害)の防除が必要です。古くから水墨画、襖絵、多くの日本画に見られるように枝は自重でやや下方向に伸びることが多いようです。
樹形は広円錐状で不整に枝が伸びています。針葉は細長く5~15センチで、濃緑色、2本が1組となっているアカマツと同じく二葉松です。樹皮は灰黒色、大きい亀甲状の裂け目があるのが特徴です。

ゴヨウマツ(五葉松)

名称

ゴヨウマツ(五葉松)

学術名

Pinus parviflora

英語名

Japanese White Pine

植物 裸子植物 雌雄同株の常緑高木 マツ科。
同属に、アカマツ(赤松)・クロマツ(黒松)がある。

別名

ヒメコマツ(姫子松)

分布

本州中部以西から九州の山地に分布。

大きさ

樹高は約30メートル程度で、樹形は円錐形になります。針葉は細長く柔らかく、青緑色で、裏面は気孔線があり白っぽく、5本が1組になってつき、長さ5~8センチほどで卵形の球果をつけます。

花期

開花時期は5月頃。写真はマツの実。

環境

ブナ帯から亜高山帯の尾根などで小群落を作ります。

名前の由来

普通のマツは松葉が2本1組ですが、五葉松は文字通り5本の松葉が束になっています。そのため見た目にボリューム感があります。

特徴

公園樹、庭園樹、庭木、盆栽、材は建築用材や建具材などに利用されます。
日本の代表的5葉の樹種で広く植栽されていて、段(貝)作りや玉散しなどに仕立てられているものなどをよく見かけますが、葉が小さくて密に付くので鉢栽培にも適し、江戸時代より盆栽用の樹種としてよく知られています。
北方系と南方系に分けて、北方系をキタゴヨウマツ(Pinus pentaphylla[Pinus parviflora var.pentaphylla])とする場合もあります。

注)テーダマツは3本が1組になっている外国産の松に多い種類です。

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